共同研究代表世話人:榎本佳明(三菱化学安全科学研究所)
ニトロアレーン, 芳香族アミン等の各種化合物に高感受性を示すYG株を用いた共同研究 21機関 YG株は様々な物質に特異的に高感受性を示す事が知られている。これらYG 株を組み合わせて使用し、各種化合物のスクリーニングを行う。 試験に先立って、各機関毎に菌株の特性および陰性対照および陽性対照 物質に対する感受性を確認する。これらの操作を通じて試験菌株の取り扱いに 慣れると共に、いずれの機関においても明らかな高感受性が得られるかを 確認する。 Step 1-1:「YG株の特性確認」 以下の4菌株を用い、各菌株について特性確認(陰性(溶媒)対照と 陽性対照値、生菌数、アミノ酸要求性、薬剤耐性プラスミドの有無、 膜変異および紫外線感受性)を行った。 ・YG1041(TA98/pYG233):ニトロ基、O-アセチル転移酵素高産生株 ・YG1042(TA100/pYG233):ニトロ基、O-アセチル転移酵素高産生株 ・YG3008(TA100/mutM st :: Kmr) ・YG7113(TA100/Δogt st :: Cmr, Δada st :: Kmr) その結果、いずれの機関においても、プラスミドの脱落などの遺伝的 変化は認められなかった。また、陰性対照および陽性対照値の機関間 の差も少なかった。 しかし、機関によっては陰性対照試験で菌の生育阻害を示していると ころもあることから、菌の前培養時間のズレが結果に大きな違いを与 える要因になっていることが考えられた。 STEP 1-2:「培養条件の確認」 STEP 1-1の結果から、まず、菌の前培養時間のズレの影響をなく すため、各機関毎に生育曲線を取り、最適な培養時間を決定する こととした。その後、陰性および陽性対照試験を実施することとした。 その結果、YG株が通常のエームス試験菌株と比べて生育が遅く、機関間 の差は有るものの前培養時間を30分から2時間程度延長する必要が有る ことが明らかとなった。 この結果を基に前培養時間を補正した後、対照試験を行った結果、いず れの機関においても陰性対照試験で生育阻害を示すことはなく、得られ たデータにも大きなばらつきはなかった。 まとめ STEP 1を通じて、YG株は試験をする上で必要な試薬、材料がすべて エームス試験と共用することが可能で、取り扱いも簡便であった。また、 簡単な培養条件の検討により、参加機関のいずれの培養条件下でも、そ の特性を失うことなく既存の変異原物質に対して高感受性を示すことが 確認された。 以下の4菌株およびエームス試験菌株TA100, TA98を用いる。 ・YG1041(TA98/pYG233) ・YG1042(TA100/pYG233) ・YG3008(TA100/mutM st :: Kmr) ・YG7113(TA100/Δogt st :: Cmr, Δada st :: Kmr) ・TA100 ・TA98 以下に含まれる化学物質から20物質程度を選択し、案衛法ガイドラインに従って、 試験を実施する。 (1機間あたり2物質程度を担当し、1物質につき2機関以上で行う。) 1)構造式中に反応基(アミノ基、アルキル基等)を持つが、エームスで陰性となる物質 2)非変異ガン原性物質 /TD> |